小周防村(読み)こずおうむら

日本歴史地名大系 「小周防村」の解説

小周防村
こずおうむら

[現在地名]光市大字小周防

北は呼坂よびさか安田やすだ小松原こまつばら(現熊毛郡熊毛町)および上小周防かみこずおう、東は束荷つかり岩田いわた(現熊毛郡大和町)、西は大河内おおかわち(現熊毛町)、南は立野たてのの各村と接する。山地で、村の中央やや西寄りを島田しまた川が南流、その両岸平地が広がる。熊毛宰判に属した。

周防という地名については、「日本書紀」天武天皇一四年一一月条に「儲用鉄一万斤、送於周芳総令所」という記事がみえる。周芳は周防と解されているが、この周芳総令所が、のちに国府の設けられた佐波さばの地(現防府市)か、周芳国造の本拠地(現光市)をさすのかは不詳。「和名抄」には「熊毛郡周防郷」とみえる。また小松原村の石光家所蔵の保延五年(一一三九)一〇月の文書に「周防村馬屋河内保」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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