小回り(読み)コマワリ

デジタル大辞泉 「小回り」の意味・読み・例文・類語

こ‐まわり〔‐まはり〕【小回り】

小さな円を描いて回ること。⇔大回り
細かな身のこなし。また、状況に応じたすばやい動き。「小回りのきく自動車
能や舞踊などで、舞台の一か所で小さく回ること。

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精選版 日本国語大辞典 「小回り」の意味・読み・例文・類語

こ‐まわり‥まはり【小回・小廻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こ」は接頭語 )
  2. 食事の支度掃除など、日常の細かい仕事。
    1. [初出の実例]「ほんにゑさし箒の出ぬさきに小廻りが大事じゃ、トリャ膳立を仕ませふ」(出典:浄瑠璃・歌枕棣棠花合戦(1746)二)
  3. 細かな身のこなし。
    1. [初出の実例]「横浜育ちらしい小股の切れあがった小廻りのきく風姿と」(出典:硝酸銀(1966)〈藤枝静男〉四)
  4. 車などが、小さな円をえがいてまわること。また比喩的に、情勢に応じてすばやく動くこともいう。「こまわりがきく」
  5. 能楽や舞踊などでの型の一つ。一か所で小さく身体を回す型。
    1. [初出の実例]「こまわりしてみ付て」(出典:虎明本狂言・長光(室町末‐近世初))
  6. こまわし(小回)
    1. [初出の実例]「もともと安宅は、俗に小まはりと云って、近海航路の帆船の港であった」(出典:紺野機業場(1969)〈庄野潤三〉二)

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