小山初代(読み)オヤマ ハツヨ

20世紀日本人名事典 「小山初代」の解説

小山 初代
オヤマ ハツヨ

昭和期の女性 小説家・太宰治内縁の妻。



生年
明治45(1912)年3月10日

没年
昭和19(1944)年7月23日

出生地
青森

経歴
青森の芸者置屋・野沢屋に籍を置く。芸名紅子と言い、半玉であった16歳の時に19歳の津島修治(のちの太宰治)を知り、深い仲となった。大正5年東京帝国大学に進学していた太宰に呼び寄せられて上京。大地主で土地の名家でもある太宰の実家ではこのことを快く思わず、太宰は分家を申請して実家と関係を絶った。6年より荏原郡大崎町で太宰と同棲生活をはじめるが、11年太宰の入院中に太宰の親類の画学生と過ちを犯す。この一件に衝撃を受けた太宰とともに群馬県の水上温泉で服毒自殺を図るが果たせず、間もなく二人は離別した。その後、郷里青森や北海道を経て中国に渡り、大陸を流浪した末、青島で没した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小山初代」の解説

小山初代 おやま-はつよ

1912-1944 昭和時代前期の女性。
明治45年3月10日生まれ。紅子(べにこ)の名で青森の芸者置屋野沢家に籍をおく。昭和2年太宰治(だざい-おさむ)と出あい,6年上京し同棲する。11年太宰の入院中に太宰の親戚の学生とあやまちをおかし,衝撃をうけた太宰と心中をはかるが未遂におわり,離別した。昭和19年7月23日死去。33歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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