水上温泉(読み)ミナカミオンセン

デジタル大辞泉 「水上温泉」の意味・読み・例文・類語

みなかみ‐おんせん〔‐ヲンセン〕【水上温泉】

群馬県みなかみ町にある温泉利根川渓谷に沿う。泉質単純温泉硫酸塩泉

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日本歴史地名大系 「水上温泉」の解説

水上温泉
みなかみおんせん

[現在地名]水上町湯原小日向

利根川と阿能あのう川の合流点一帯にある。もとは利根川両岸に湯原ゆばら小日向おびなたの両湯があったが、昭和に入って統合、改称。湯原湯は永禄年間(一五五八―七〇)湯原建明けんみよう寺の海翁文寿が発見したと伝え、沼田藩真田氏時代から湯場の一として知られていた。天和元年(一六八一)の郷村品々記録(小林文書)に「湯原ノ湯 湯銭壱ケ年ニ鐚三百文宛定納」とみえる。しかし江戸時代に湯場として発達したのは、北方谷川たにがわ湯であったらしく、明治一〇年(一八七七)頃の「郡村誌」には「浴場二所、湯質銅気ヲ混成ス、主治疝気寸白打身湿瘡一切ノ腫物ニ宜シト云、然レドモ始テ浴スルモノハ功験ナク、数々ニシテ能ク其湯質染ミ後功アリト、故ニ他邑ヨリ来リ浴スル者ナシ」とある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水上温泉」の意味・わかりやすい解説

水上温泉
みなかみおんせん

群馬県北部、利根(とね)郡みなかみ町にある温泉。水上温泉郷の中心。JR上越線水上駅付近の利根川の渓谷に沿う湯原(ゆばら)、小日向(おびなた)、鹿野沢(かのさわ)、大穴(おおあな)の各温泉を総称していい、狭義では湯原温泉をさす。上越線開通後急速に発達し、ホテルが建ち並ぶ。泉質は硫酸塩泉、塩化物泉四季を通じて観光客が多く、上越新幹線上毛高原駅からリレーバスも運行している。

[村木定雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水上温泉」の意味・わかりやすい解説

水上温泉
みなかみおんせん

群馬県北部,みなかみ町にある温泉。利根川上流の渓谷に臨み,水上温泉郷の中心をなす。泉質は石膏泉,食塩泉。泉温は 42~54℃で湯量は豊富。胃腸病に効能があるといわれる。谷川連峰の眺めがよく,渓谷美に恵まれており,1931年に上越線が開通すると急速に発展した。北関東の有力な観光温泉地の一つ。谷川岳天神平や利根川源流への探勝基地でもあり,スキー場のある温泉地として冬季もにぎわう。

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