小岩・市川関所跡(読み)こいわ・いちかわせきしよあと

日本歴史地名大系 「小岩・市川関所跡」の解説

小岩・市川関所跡
こいわ・いちかわせきしよあと

[現在地名]江戸川区北小岩三丁目

佐倉道の江戸川渡河地点に置かれた関所。伊予田村のうち新町しんまち(御番所町)に位置し、東対岸の下総国葛飾郡市川村とは小岩・市川渡で結ばれていた。元和二年(一六一六)幕府は対岸の市川など利根川水系一六ヵ所の渡場を人改の場とし、これ以外での渡河を禁じた(「定船場之事」徳川禁令考)。天和二年(一六八二)当地に通行人改に関する高札が出された(江戸川区史)。寛政七年(一七九五)下総小金こがね(現千葉県松戸市など)での鹿狩に際し、当関所に警備が命じられている(「関所武器類其外請取覚」市川市史)。「葛西志」によれば金町かなまち松戸まつど関所(現葛飾区)とともに鉄砲改と夜間通行禁止の規定が出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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