日本歴史地名大系 「小川幾山村」の解説 小川幾山村おがわいつくやまむら 長崎県:南松浦郡玉之浦町小川幾山村[現在地名]玉之浦町幾久山郷(いつくやまごう)中須(なかす)村の東に位置する。北に岩谷(いわたに)山があり、中須川上流にある上平(かみのだいら)村を当村のうちとする場合がある。同地区では平安期とされる古鏡や古銭が出土しており、平家の落人が男女(だんじよ)群島から落延びて隠棲していたという。さらに上流筋に踊瀬(おどりぜ)がある。宇久氏の一族盛長(宇久盛利の父)の館があったと伝える。大永元年(一五二一)大宝(だいほう)城の玉之浦納を攻撃した宇久盛定は子の盛重に地内の小河築(おごつき)山に築城させたが、当時は小河と踊瀬にわずかに十数家あったのみで、盛重の家臣が開発を進めていったという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報