富山県南西部、東礪波郡(ひがしとなみぐん)にあった旧村名(上平村(むら))。現在は南砺(なんと)市の南西部を占める一地区。2004年(平成16)東礪波郡城端(じょうはな)町、井波(いなみ)町、福野(ふくの)町、平(たいら)村、利賀(とが)村、井口(いのくち)村、西礪波郡福光(ふくみつ)町と合併、市制を施行して南砺市となる。旧村域は、庄川(しょうがわ)上流に位置し、古来五箇山(ごかやま)の一村。南部は岐阜県白川村に、南西部は石川県に接し、白山国立公園(はくさんこくりつこうえん)に含まれる。総面積の95%以上が山林で、域内に16の集落が庄川沿いの段丘上に散在している。1942年(昭和17)小原(おはら)ダムと発電所、1951年(昭和26)関西電力の成出(なるで)ダムと発電所、その後、新成出、新小原、赤尾、境川などの各発電所ができた。五箇山最大の合掌(がっしょう)造民家である西赤尾の岩瀬家住宅は国指定重要文化財、菅沼(すがぬま)の合掌集落(越中五箇山菅沼集落)は国指定史跡で、重要伝統的建造物群保存地区(歴史的街並保存地区)に選定され、また「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界遺産(世界文化遺産)に登録されている。観光産業に力を入れており、年間60万人以上の観光客が訪れる。菅沼地区には青少年旅行村として五箇山民俗館やロッジ、キャンプ施設がある。西赤尾には赤尾道宗(どうしゅう)が開いた行徳寺がある。電源開発で生活も変容し、国道156号の改修拡幅で道路事情がよくなった。東海北陸自動車道の五箇山インターチェンジがある。形の異なる飛越(ひえつ)七橋がある庄川左岸一帯は五箇山県立自然公園に含まれる。
[深井三郎]
『『上平村誌』(1982・上平村)』
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