20世紀日本人名事典 「小平重吉」の解説
小平 重吉
コダイラ ジュウキチ
大正・昭和期の実業家,政治家 栃木県知事;衆院議員(政友会)。
- 生年
- 明治19(1886)年9月
- 没年
- 昭和35(1960)年4月3日
- 出生地
- 栃木県下都賀郡石橋町
- 学歴〔年〕
- 宇都宮農学校卒,明治大学予科中退
- 経歴
- 郷里の栃木県石橋町で肥料商となったが、大正8年石橋運輸、13年関東自動車、のち栃木共栄石油販売、小平重工業、栃木貨物自動車、栃木合同タクシーなどを創立。一方、昭和2年から栃木県議を3期務め、この間5年から6年間石橋町長を兼任などを経て、12年政友会から衆院議員に当選したが、17年の翼賛選挙では推薦に漏れ落選。22年初の民間知事選では小川元知事に大差をつけて栃木県知事に当選し純粋な民間人知事として全国的に話題となった。食糧難・就職難問題などのほか、3年連続で大型台風や今市地震に見舞われたが、水害復旧工事で全国的に例のない“立替払い”を断行、総合運動場・五十里ダム・日光いろは坂・鬼怒川大橋・川治発電所などの建設を推進し、社会福祉面では母子家庭生業貸付条例を実施するなど県政に業績を残した。2期8年間務め、30年健康上の理由もあって退職した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報