小文村(読み)おぶみむら

日本歴史地名大系 「小文村」の解説

小文村
おぶみむら

[現在地名]三次市小文町

西河内にしこうち村の南に位置し、西城さいじよう川の形成した沖積平地にある南北に細長い村。村の北端西城川が大きく東へ流路を変更し、近世には旧河川敷が水田に、おかだんいちだんとよばれる河岸段丘馬の背うまのせ芝手河原しばてかわらとよばれた自然堤防上は畑や草地になっていた。北端の人工堤防がしばしば決壊し、水害に悩まされた村でもあった。

江戸時代は広島藩領であるが、寛永九年(一六三二)より享保五年(一七二〇)までは三次藩領。元和五年(一六一九)の備後国知行帳には「おふみ村」として一六八・六四六石を記す。享保七年写の三次郡覚書(広島大学蔵)にも毛付高一七町余で高一五九石余のうち、畠屋敷が一二町一反余で高九五石余とあり、田はわずか四町九反余で高六三石余しかない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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