小栗判官車街道(読み)おぐりはんがんくるまかいどう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小栗判官車街道」の意味・わかりやすい解説

小栗判官車街道
おぐりはんがんくるまかいどう

浄瑠璃。5段。千前軒 (1世竹田出雲 ) ,文耕堂合作。元文3 (1738) 年大坂竹本座初演。『鎌倉大草紙』に応永 30 (1423) 年の出来事として伝えられる小栗の事跡と,時宗藤沢寺の説話をもとに,説経節『小栗』,浄瑠璃『当流小栗判官』 (近松存疑作) を経て成立した。従来の小栗説話の中心人物である小栗や照手よりも周囲の人物に焦点をあて,御家騒動を加味し,さらに実は小栗が毒殺を免れていたとするなど,脚色に近世的視点を導入。3段目「毒酒の段」は歌舞伎にも取入れられた。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「小栗判官車街道」の解説

小栗判官車街道
おぐりはんがん くるまかいどう

歌舞伎・浄瑠璃の外題
作者
松田文耕堂
補作者
桜田治助(2代) ほか
初演
元文4.4(大坂・三五郎座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の小栗判官車街道の言及

【文耕堂】より

…ほかに,三好松洛との合作として36年(元文1)5月の《敵討襤褸錦(かたきうちつづれのにしき)》,37年1月の《御所桜堀川夜討(ごしよざくらほりかわようち)》,38年1月の《行平磯馴松(ゆきひらそなれまつ)》がある。竹田出雲との合作には,38年8月《小栗判官車街道(おぐりはんがんくるまかいどう)》,39年4月の《ひらかな盛衰記》,40年7月の《将門冠合戦(まさかどかむりがつせん)》などがある。41年(寛保1)5月の《新薄雪物語(しんうすゆきものがたり)》を,三好松洛,小川半平,竹田小出雲と合作した後は,文耕堂の署名入りの作品は消える。…

※「小栗判官車街道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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