小槌(読み)コヅチ

精選版 日本国語大辞典 「小槌」の意味・読み・例文・類語

こ‐づち【小槌】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 小さい槌。さいづち。→打出(うちで)の小槌。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「光沢(つや)出しの小槌(コヅチ)に、碪(きぬた)うちでも遣りに来て下され」(出典:わかれ道(1896)〈樋口一葉〉中)
  3. 天秤(てんびん)の針の上をたたいて、針口の振動を調節する道具。
  4. 紋所の名。打出の小槌のように、槌の頭部を横(小口を左右)にして柄を縦につけた槌をかたどったもの。ものを「打つ」は「討つ」に通じ、打出の小槌の瑞祥から家紋として採用された。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android