日本大百科全書(ニッポニカ) 「小樽高商軍教事件」の意味・わかりやすい解説
小樽高商軍教事件
おたるこうしょうぐんきょうじけん
1925年(大正14)10月に発生した、小樽高等商業学校生徒らによる軍事教練反対運動。同校は10月15日、配属将校鈴木少佐の指揮で野外演習を実施したが、その想定書に「無政府主義者ハ不逞(ふてい)鮮人ヲ煽動(せんどう)」とあったことから、社会科学研究会の学生有志をはじめ、小樽総労働組合、在住朝鮮人らによる大規模な反対運動が展開され、学生14名が処分された。全国の学生たちへの軍教反対の呼びかけもなされ、運動は本州に拡大し、東京、大阪、京都などでも学生や労働団体が結集した。
[桑原真人]
『小樽商科大学編・刊『緑丘五十年史』(1961)』
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