小渋川(読み)こしぶがわ

日本歴史地名大系 「小渋川」の解説

小渋川
こしぶがわ

赤石あかいし山脈赤石岳(三一二〇・一メートル)荒川あらかわ(三〇八三・二メートル)から発し、大鹿おおしか大河原おおかわら奥茶臼おくちやうす(二四七三・九メートル)から流出した青木あおき川を合わせ、更に大鹿落合おちあい地籍で分杭ぶんぐい(一四二七メートル)から流出した鹿塩かしお川を加え、伊那山脈を浸食して峡谷をつくり、松川まつかわ生田いくた区と上伊那郡中川なかがわ南向みなかた区の境を西流して天竜川に注ぐ。全長約三五キロ。

江戸時代には大河原・鹿塩の両村(現大鹿村)から盛んに伐り出された榑木や木材が、小渋川から天竜川を川下げされて遠州掛塚かけつか(現静岡県磐田いわた竜洋りゆうよう町)に至り、江戸や駿府などへ回送された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報