小積浜(読み)こづみはま

日本歴史地名大系 「小積浜」の解説

小積浜
こづみはま

[現在地名]石巻市小積浜

牡鹿おしか半島西岸荻浜おぎのはま湾の咽喉部に立地。北西荻浜南西牧浜まきのはまに接する漁村。江戸時代は金華山きんかさん道の宿場で旅籠は三軒であった。しかし荻浜からは四つ子よつご峠と称する峰を四ヵ所越えねばならず、一部の旅人は荻浜から小積浜へ非公認の渡船で渡ったと伝え、安永六年(一七七七)の「奥州紀行」に「荻の浜、権介といふ漁師の女房をたのみ、こずみといふ所まで十八丁の間、三十文にて舟を渡す時に、肌に赤子おゝて、くわへきせるにて舟を漕。此所を舟にのらねば山四ツ越る也」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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