小釿村(読み)こじゆうなむら

日本歴史地名大系 「小釿村」の解説

小釿村
こじゆうなむら

[現在地名]大江町小釿

月布つきぬの川中流北岸の支流小釿川に沿う河岸段丘から山地端にかけて位置する。南は月布川の曲流部を境として十八才じゆうはつさい村・橋上はしかみ村があり、東西は標高三〇〇メートル級の山地、北は四〇〇メートル級の山地で沼山ぬまやま(現西川町)と境する。顔吉かおよし村から若松わかまつ山の麓を通り小釿川を渡って当村に入った。近世を通じて寒河江慈恩さがえじおん寺領。「最上記」によれば寛永元年(一六二四)寒河江領村々の末尾に「一小釿村 是ハ慈恩寺領」とあり、元和九年(一六二三)の左京様御代寒河江領村々并高辻之覚に「橋上村高小釿村 高八拾壱石五斗七升」とあるが、これは飛地として小釿村に入っていたところで、翌寛永元年の郷替えで新橋上しんはしかみ村になった。慶長一六年(一六一一)の衆徒知行帳(宝蔵院文書)の寺僧分田畠帳に「小蝶子 弐千五十苅 三百文拾五表九升 ゆうき左京」「八百三文地 百六文 弐百六十七文出 結城左京」とあり、別当最上さいじよう院領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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