日本歴史地名大系 「尾口村」の解説 尾口村おくちむら 石川県:石川郡尾口村面積:一三七・一四平方キロ石川郡の中部から南東部にかけて位置し、東は岐阜県白川(しらかわ)村、西は小松市・鳥越(とりごえ)村、南は白峰(しらみね)村、北は吉野谷(よしのだに)村に接する。「おぐち」ともいう。白山連峰の西麓にあたり、村の南東部には標高一〇〇〇―二〇〇〇メートル級の山々がそびえる。西部を北流する手取川と、村の北端をほぼ西流して同川に合流する尾添(おぞう)川の流域の河岸段丘や平地部に集落が点在し、手取川沿いを国道一五七号が走る。山林が面積の八五パーセントを占めるため、住民の八割以上が林業に従事し、檜細工や山菜漬などの特産品がある。北部の尾添・女原(おなはら)・瀬戸(せと)地区で縄文中期以降の遺跡が確認されている。古代・中世における現村域は、手取川を境に石川・能美(のみ)両郡に属したか、石川郡のみに属したといわれるが、いずれも未詳。「延喜式」神名帳にみえる石川郡一〇座のうちの「味知(ミソチ)神社」の所在地を、当村の手取川右岸および吉野谷村にかけての尾添川流域に比定する説がある(加能郷土辞彙)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by