屈地性(読み)クッチセイ(その他表記)geotropism

翻訳|geotropism

デジタル大辞泉 「屈地性」の意味・読み・例文・類語

くっち‐せい【屈地性】

植物体が重力作用に対して示す屈性。一般に根は正の屈地性、茎は負の屈地性を示す。重力屈性

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精選版 日本国語大辞典 「屈地性」の意味・読み・例文・類語

くっち‐せい【屈地性】

  1. 〘 名詞 〙 植物体が重力の作用に対して示す屈性。重力の作用方向屈曲する場合を正、逆の方向の場合を負とする。一般に前者は根に、後者は茎に見られる。向地性

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「屈地性」の意味・わかりやすい解説

屈地性
くっちせい
geotropism

重力屈性ともいう。芽生えまたは根の先端の伸長方向が,重力の作用方向によって規定される現象。芽では重力と反対方向へ (負の屈地性) ,根では重力の方向へ (正の屈地性) の屈曲が起る。機構の説明としては,細胞内の顆粒が重力に引かれて下方に集ることによるとする説があり,デンプン体であるアミロプラストが,そうした顆粒の役割を果すとされる。ただし,このことがなぜ芽と根で逆の結果をもたらすのか,また他の細胞内顆粒は役割を演じていないのかなどについては,まだよくわかっていない点が多い。枝などで,重力に対して一定角度で伸びるものもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「屈地性」の意味・わかりやすい解説

屈地性
くっちせい

屈性

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世界大百科事典(旧版)内の屈地性の言及

【屈性】より

…刺激方向への屈曲を正の屈性,刺激源から遠ざかろうとする屈曲を負の屈性とよぶ。屈曲運動は刺激源に面する側とその反対側での生長の差によっておこり,刺激の種類に応じて屈光性phototropism,屈地性geotropism,屈熱性thermotropismなどに分けられる。屈光性の存在は,すでに1880年にC.ダーウィンがイネの子葉鞘(しようしよう)での観察にもとづいて指摘している。…

※「屈地性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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