屈甚(読み)くんじいたし

精選版 日本国語大辞典 「屈甚」の意味・読み・例文・類語

くんじ‐いた・し【屈甚】

〘形ク〙 (もと「くっしいたし」と、促音で発音されたものを撥音で表記したもの) =くしいたし(屈甚)
源氏(1001‐14頃)乙女大学の君、胸のみふたがりて、ものなども見入られず、くむじいたくて、文(ふみ)も読まで」
くんじいた‐げ
〘形動〙
くんじいた‐さ
〘名〙

くし‐いた・し【屈甚】

〘形ク〙 (「くっしいたし」の促音無表記) ひどく気がふさいでいる。すっかり沈みこんでいる。くんじいたし。
蜻蛉(974頃)下「ちぎりおきしうづきはいかにほととぎすわがみのうきにかけはなれつつ、いかにしはべらまし、くしいたくこそ、くれにを」
くしいた‐げ
〘形動〙
くしいた‐さ
〘名〙

くっし‐いた・し【屈甚】

※肖柏本源氏(1001‐14頃)乙女「胸のみふたがりて物なども見入れられず、くつしいたくて文も読までながめ臥し給へるを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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