屋番(読み)こうじやばん

日本歴史地名大系 「屋番」の解説

屋番
こうじやばん

[現在地名]博多下川端町しもかわばたまち

橋口はしぐち町の東に続く唐津街道沿いの両側町。街道は東のかけ町から橋口町にかけて浜側に大きく湾曲し、南側の町裏は那珂なか(博多川)石堂いしどう(御笠川)を結ぶ溝(大水道)が流れる(福岡博多近隣古図)洲崎麹屋番すさきこうじやばん(続風土記)糀屋番こうじやばんとも記され、また掛町糀屋番(「津要録」寛文一二年条)、麹屋番掛町(筑陽記)などとも表記される。町名は福岡藩主から毎年一一月に幕府献上した博多練酒の醸造にちなむと考えられ、練屋と号した篠崎氏(枡屋とも号した)が居住していた(石城志)。元禄三年(一六九〇)の家数三二(続風土記)。明和三年(一七六六)の家数三一・間数七八間余(石城志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報