山守(読み)ヤマモリ

デジタル大辞泉 「山守」の意味・読み・例文・類語

やま‐もり【山守】

山番やまばん」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「山守」の意味・読み・例文・類語

やま‐もり【山守】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 山林を見まわって番をすること。また、それを職とする人。
    1. [初出の実例]「山守(やまもり)のありける知らにその山に標(しめ)(ゆ)ひ立てて結(ゆひ)の恥しつ」(出典万葉集(8C後)三・四〇一)
  3. 特に、江戸時代諸藩の御林監守人。
    1. [初出の実例]「金沢城山守之事〈略〉如右之被仰付由」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)九月六日)

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改訂新版 世界大百科事典 「山守」の意味・わかりやすい解説

山守 (やまもり)

奈良県の吉野林業地のように不在山林所有者の多い林業地で,所有者に代わって森林の管理,保護をする人。また藩政時代には,藩の直轄林の管理体制における末端の職制で,森林を看視,作業の監督にあたった者(山廻役人)を指した。吉野林業の山守は,地元の徳望家がなり,世襲制である。一般に植栽は山守が行い,第1回除伐に相当する銭丸太は山守の収入とする。毎年の諸作業の労務調達,監督,支出の立替払などを実行し,間伐主伐の収入についてはその全額の5%などの割合で山守に支給され,年末に決算される。
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