山本京四郎(読み)やまもと・きょうしろう

朝日日本歴史人物事典 「山本京四郎」の解説

山本京四郎(初代)

没年:明和1.10.20(1764.11.13)
生年元禄13(1700)
江戸中期,上方歌舞伎役者俳名可中。大坂道頓堀の出身。能狂言師から歌舞伎役者に転じた山本彦五郎婿養子となり,享保9(1724)年山本幸四郎の名で京都瀬川菊之丞座に出勤,翌年山本京四郎と改めて,以降京坂を中心に活躍した。江戸にも3度下り,江戸の風を呑み込み当たりを取る。元文5(1740)年立役上上吉に位付けされた。大柄で男振りよく,大音で口跡がしっかりとし,演技過剰で少しいやみはあるものの「諸芸手強く」,荒事,実事,所作事,のちには親仁形をも得意として手広さを見せた。一代の当たり役は「忠臣蔵」の由良之助。名跡は2代まである。<参考文献>『歌舞伎評判記集成』1,2期

(上野典子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山本京四郎」の解説

山本京四郎 やまもと-きょうしろう

1700-1764 江戸時代中期の歌舞伎役者。
元禄(げんろく)13年生まれ。山本彦五郎の婿養子となり,京坂で活躍したのち江戸の森田座で立役(たちやく)をつとめて評判をとる。「忠臣蔵」の由良之助が当たり役といわれた。明和元年10月20日死去。65歳。大坂出身。前名は山本幸四郎。俳名は可中。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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