山野口鉱山跡(読み)やまのくちこうざんあと

日本歴史地名大系 「山野口鉱山跡」の解説

山野口鉱山跡
やまのくちこうざんあと

[現在地名]福知山市大字山野口

山野口の若松わかまつ山・大切おおぎり山・石山いしやまなどで採掘されていた鉱山で主として銀を産出した。近世初期より採掘したと伝えるが起源は確かでない。当地東田家に、天正一六年(一五八八)閏五月一一日本多中務少輔が発布した「諸国金銀山定法山例之事」という鉱山法および鉱山師保護法ともいうべきものの写が残るが、これには「関東金山御奉行所ニ写之」とあり、徳川家康が鉱山事業を奨励した頃のものである。

当鉱山の稼働年代・産出量などについては史料的に確認できないが、「佐賀村社寺旧跡史考」は次のように記す。

<資料は省略されています>

その後嘉永七年(一八五四)に再発掘が企てられた。この時京都町奉行から山野口村川筋の鉱害の有無について問合せがあり、村役人は現在は支障がないとしながら、もし田地に差支えが起こればいつでも営業停止することについての一札を町奉行から取っている(「永代付込帳」佐賀村誌草稿)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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