岐嶷(読み)いこよか

精選版 日本国語大辞典 「岐嶷」の意味・読み・例文・類語

いこ‐よか【岐嶷】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「いこ」は、「いか(厳)」と同じ意で、しっかりしていて立派な、の意 ) 生まれつき、しっかりしていて立派なさま。姿、かたちがすぐれていて立派なさま。幼少時のさまについていうことが多い。いややか。
    1. [初出の実例]「大王(きみ)風姿(みやび)岐嶷(イコヨカ)にまします」(出典日本書紀(720)仁徳即位前(前田本訓))

き‐ぎょく【岐嶷】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「詩経大雅生民」の「誕実匍匐、克岐克嶷」による ) 子ども知恵が伸びること。幼少で知恵のすぐれていること。また、その人。
    1. [初出の実例]「汝之岐嶷、非只今日」(出典:聖徳太子伝暦(917頃か)上)
    2. 「其の岐嶷を論ずれば又、孔聖の師、大項橐の同年〈大江匡衡〉」(出典:新撰朗詠集(12C前)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「岐嶷」の読み・字形・画数・意味

【岐嶷】きぎよく

よく立ちあがる。幼くて聡慧なことをいうのに用いる。〔詩、大雅、生民〕(ここ)に實に匍匐(ほふく)(はらばい)し 克(よ)く岐にして克く嶷なり

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