(読み)キ

デジタル大辞泉 「岐」の意味・読み・例文・類語

き【岐】[漢字項目]

[音](漢) ギ(呉) [訓]ちまた わかれる
学習漢字]4年
本道から枝分かれした道。行き方幾筋にも分かれること。「岐路多岐分岐
[名のり]みち
難読隠岐おき岐阜ぎふ

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精選版 日本国語大辞典 「岐」の意味・読み・例文・類語

くなど【岐】

  1. 〘 名詞 〙くなど(岐)の神
    1. [初出の実例]「八衢(やちまた)ひこ・八衢ひめ・久那斗(クナト)御名は申して、辞竟(ことを)へまつらくは」(出典延喜式(927)祝詞)

ふなと【岐】

  1. 〘 名詞 〙 道の分かれるところ。道の分岐点。〔温故知新書(1484)〕
    1. [初出の実例]「二道は更にかけじの約束に ふなとにて荷をおろす馬方」(出典:俳諧・望一千句(1649)一〇)

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普及版 字通 「岐」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 7画

(異体字)
7画

[字音]
[字訓] わかれる・わかれみち・おいたつ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(支)(し)。に伎・(き)の声がある。〔説文〕六下に字をに作り、「王の封ぜられし」、すなわち岐山の地であるとする。分岐を意味する字は〔説文〕二下に「跂は足に指多きなり」とあり、字はまたに作る。〔爾雅、釈道〕に「二岐旁と曰ふ。物兩なるを岐と爲し、邊に在るを旁と曰ふ」とあり、岐をその意に用いる。

[訓義]
1. わかれる、わかれみち、えだみち。
2. 岐嶷(きぎよく)、そだつ、ちえづく。
3. 岐山、国の名、姓。

[古辞書の訓]
和名抄 布奈土乃加美(ふなどのかみ) 〔名義抄〕岐 チマタ・イハヤ・サカル・スチカヘ・ミチ・スミヤカ・ヤマノナ/岐 フナトノカミ 〔字鏡集〕 ミチ・イハ・チマタ・ワカシ

[声系]
声の字のうち、・跂・・翅・枝・肢は、分岐の意を以て声に従う字である。

[熟語]
岐異岐意岐穎・岐角岐岐・岐嶷岐嶇岐首岐秀・岐出・岐峻岐趨・岐岐轍岐塗岐念・岐旁・岐木・岐路
[下接語]
異岐・泣岐・郊岐・克岐・殊岐・峻岐・他岐・多岐・通岐・分岐・羊岐・両岐・臨岐・路岐

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