岐部村(読み)きべむら

日本歴史地名大系 「岐部村」の解説

岐部村
きべむら

[現在地名]国見町岐部

櫛来くしく村の東、岐部川の流域に位置する。北は瀬戸内海に面し、東は小熊毛こくまげ村。中世岐部庄の遺称地。当地の岐部氏所蔵の鰐口(県指定文化財)銘文に「豊後州北浦部岐部村将軍宮鰐口」とみえ、同鰐口は応永一六年(一四〇九)一〇月四日に将軍宮に納められたが、同一八年一二月二六日、明薫によって改めて勝福しようふく(岐部氏宅近くにあった寺院)に施入されている。小倉藩元和人畜改帳では蔵納分と佐藤伝右衛門尉・小谷又右衛門・横山藤左衛門尉知行分とに分筆され、蔵納分は「かこ分」との注記があり高五三石余、家数一三、うち百姓本屋六、庭屋・牛屋ともに七。人数三七、うち百姓六、牛三。佐藤伝右衛門尉等知行分は高六九五石余、家数一六二、うち百姓本屋七三・山ノ口本屋一・鍛冶本屋二、隠居・庭屋・牛屋・名子ともに八六。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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