日本歴史地名大系 「岡見山」の解説 岡見山おかみやま 福岡県:太宰府市宰府村岡見山四王寺(しおうじ)山地の南東に位置する標高二一二・一メートルの水瓶(みずがめ)山の異称。「岡見」は雨水をつかさどる神、オカミノ神に由来した名とされる。水瓶山経塚遺跡出土の滑石製経筒(太宰府天満宮蔵)の筒身に記された文永元年(一二六四)六月八日の銘に「岡見辻」とみえる。この銘によると、弘長三年(一二六三)六月四日、岡見山に如法経を奉納しようとしたところ、この滑石製経筒が掘出され、翌文永元年六月八日に新写の如法経を入れ同所に埋納したこと、後世のため如法経衆交名を記したことなどが知られる。また別の滑石製経筒の蓋裏の銘には、弘長三年六月六日、永仁三年(一二九五)七月二日、嘉暦三年(一三二八)七月一七日、応永二三年(一四一六)九月一日、長享三年(一四八九)七月三〇日の年紀と僧名が記され、これらの経筒がたびたび掘出され、銘を刻んだのち埋戻されたことを示す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by