岩戸山・岩殿(読み)いわとやま・いわどの

日本歴史地名大系 「岩戸山・岩殿」の解説

岩戸山・岩殿
いわとやま・いわどの

[現在地名]加津佐町野田名 岩戸山

天草あまくさ灘に突き出した岬。標高九六メートル、周囲一・六キロ。島原半島五景勝の一つで、現在は陸続きであるが、かつては海中の小島で、岩殿山または岩戸山と称された。南側の中腹に大きな洞窟(広さ約一六〇平方メートル)があり、行基の開基という観音像が祀られ、穴観音と俗称され、一山は観音霊場として知られていた。東手の峰に座禅石があり、大智禅師の石像が置かれている。また近くに平安中期から鎌倉期の間と推定される経塔があり、経筒に経典が埋納されていた。南北朝期、有馬直澄に招かれて加津佐に円通えんつう寺を建立した大智が晩年ここに庵を結んだと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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