川口久雄(読み)カワグチ ヒサオ

20世紀日本人名事典 「川口久雄」の解説

川口 久雄
カワグチ ヒサオ

昭和期の国文学者 金沢大学名誉教授。



生年
明治43(1910)年12月14日

没年
平成5(1993)年5月4日

出生地
石川県金沢市

学歴〔年〕
東京文理科大学(現・筑波大学)文学部国文科〔昭和12年〕卒

学位〔年〕
文学博士(東京教育大学)〔昭和35年〕

主な受賞名〔年〕
中日文化賞(第14回)〔昭和36年〕「平安朝日本漢字文学史の研究」,北国文化賞(第32回)〔昭和53年〕「敦煌資料に基づき平安朝物語文学の源流傍証」,石川テレビ賞(第4回)〔昭和56年〕「平安朝物語文学を中国で解明」,勲三等旭日中綬章〔昭和58年〕

経歴
陸軍予科士官学校教授、金沢高等師範教授を経て、昭和24年金沢大学法文学部助教授、35〜51年教授。この間36年から2年間、文部省在外研究員として英仏で敦煌資料を研究。のち金沢女子短期大学教授、53〜59年大東文化大学東洋研究所教授。平安文学と唐時代の中国文学の比較研究を続けた。著書に「平安朝日本漢文学史の研究」「大江匡房」「西域の虎―平安朝比較文学論集」「花の宴―日本比較文学論集」「平安朝の漢文学」「敦煌資料と日本文学」(全4巻)、校注に「和漢朗詠集」「菅家文章・菅家後集」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「川口久雄」の解説

川口久雄 かわぐち-ひさお

1910-1993 昭和-平成時代の国文学者。
明治43年12月14日生まれ。昭和35年金沢大教授。51年大東文化大東洋研究所教授。漢詩文を文学史研究の中心にすえた「平安朝日本漢文学史の研究」をまとめる。日中文学の比較研究もすすめた。平成5年5月4日死去。82歳。石川県出身。東京文理大卒。著作に「西域の虎」「花の宴」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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