日本大百科全書(ニッポニカ) 「川島理一郎」の意味・わかりやすい解説
川島理一郎
かわしまりいちろう
(1886―1971)
洋画家。栃木県足利(あしかが)市生まれ。幼少から東京に住み、1905年(明治38)渡米してワシントンのコーコラン美術学校ほかで学ぶ。11年パリへ移り、アカデミー・ジュリアン、ついでアカデミー・コラロッシに学び、サロン・ドートンヌに出品、19年(大正8)に帰国する。その後もしばしば渡欧を重ねた。26年国画創作協会洋画部(のちに国画会)を梅原龍三郎と創設したが、35年(昭和10)に退会。翌年から女子美術学校の教授となり、改組後の文展審査員を務める。48年(昭和23)日本芸術院会員となり、日展に出品、また新世紀美術協会の名誉会員となる。晩年は抽象作風に転じた。
[小倉忠夫]