川柳・川楊(読み)かわやなぎ

精選版 日本国語大辞典 「川柳・川楊」の意味・読み・例文・類語

かわ‐やなぎ かは‥【川柳・川楊】

〘名〙
① 川のほとりにあるやなぎ。ふつう、ネコヤナギをさし、その別名ともする。かわやぎ。かわばたやなぎ。《季・春》
※新撰字鏡(898‐901頃)「檉 楊類 川夜奈支 又牟呂乃木也」
拾遺(1005‐07頃か)雑下・五五一「かうぶり柳をみて 河柳いとは緑にあるものをいづれかあけの衣なるらん〈藤原仲文〉」
② 茶の銘。番茶の上等のもので、喜撰(きせん)に次ぐもの。
③ (かわやなぎの枝で造るところからいう。ただし、多くは箱柳(はこやなぎ)の材が用いられた) 「ふさようじ(総楊枝)」の異称。
※雑俳・柳多留‐五九(1812)「坂東銀杏であてる川柳
④ (「川柳(せんりゅう)」の訓読み) 柄井川柳、または川柳点のことをいい、それに川べの柳(やなぎ)の意をかける。
※雑俳・末摘花(1776‐1801)四「末摘花みつの編は川やなぎのいとおかしく」

かわ‐やぎ かは‥【川柳・川楊】

万葉(8C後)九・一七二三「かはづ鳴く六田(むつた)の川の川楊(かはやぎ)のねもころ見れど飽かぬ川かも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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