工夫・功夫(読み)くふう

精選版 日本国語大辞典 「工夫・功夫」の意味・読み・例文・類語

く‐ふう【工夫・功夫】

〘名〙
① いろいろ思案して、よい方法を考え出すこと。あれこれと思いめぐらすこと。また、その方法。手だて。手段
※梵舜本沙石集(1283)八「仏子として、道業をばむねとせずして、造営功夫(クフウ)を入るるは、道人の儀にあたらずこそ」
風姿花伝(1400‐02頃)六「抑、よき能を上手のせん事、何とて出で来ぬやらんとくふうするに」 〔韓偓‐商山道中詩〕
② (作業に従事する人のこと。その一心に努めるさまから転じて) 一心に仏道修行などに精進努力すること。特に、禅宗では、坐禅に専念することをいう。
正法眼蔵(1231‐53)行持「これ光陰をいたづらにもらさざるによりて、わづかに三箇年の功夫なりといへども、三菩提正眼を単伝す」 〔黄庭堅‐再和答為之詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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