左縄(読み)ヒダリナワ

デジタル大辞泉の解説

ひだり‐なわ〔‐なは〕【左縄】

左縒(よ)りにした縄。ふつうは右縒りだが、祭事に用いるものに多くみられる。
物事が思うようにならないこと。左前(ひだりまえ)。
「かう―になるからは父(と)様のことも埒(らち)明かぬ」〈浄・丹波与作

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

ひだりなわ【左縄】

左縒りの縄。普通の縒り方とは逆で、祭事に使われるものに見られる。
役に立たないもののたとえ。 「たまたまなひまする縄も-で、何の御用にも立ちませぬ/狂言・縄綯 虎寛本
物事が逆になってうまくゆかないこと。不首尾。左前ひだりまえ。 「かう-に成るからは父様のことも埒らち明かぬ/浄瑠璃・丹波与作

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

ひだり‐なわ ‥なは【左縄】

〘名〙
(よ)りにした縄。ふつう、縄は右縒りとするが、注連縄(しめなわ)など、吉凶の祭事に用いる縄に、左縒りが多くみられる。
※書紀(720)神代上(兼方本訓)「中臣の神、忌部の神、則ち、端出之(しりくめなは)を界以(ひきわた)し〈縄(なは)、亦た左縄(ヒタリナハ)の端出(はしいたす)と云はく、此をば斯梨倶梅儺波と云ふ〉」
② 物事が逆になること。物事が思うようにならないこと。ひだりまえ。
※登蓮法師恋百首(平安末)「二人寝てふたり寝たりとみし夢はひたりなはに有ける物を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の左縄の言及

【しめ縄(注連縄)】より

…朝鮮のクムジュル(禁縄(きんじよう))をはじめ東南アジア一帯にもしめ縄に類する境界標示装置がみられる。結界【垂水 稔】
[朝鮮]
 朝鮮ではクムジュル(禁縄),ウェンセキ(左縄)などとよばれ,主として中部以南地方にみられる習俗で,稲作文化の文化要素として日本の例と共通する点が多い。通常の縄とは逆に左よりになわれ,紙や帛(はく),枝葉などがつるされる。…

※「左縄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

関連語をあわせて調べる