最新 地学事典 「巨大崩壊」の解説
きょだいほうかい
巨大崩壊
huge landslide
非常に大規模に山体が崩壊する現象。町田洋(1984)は107m3以上の物質が崩壊するものは,崩壊地形や堆積地形が特有なものになることが多いため,それ以下のものと区別し,巨大崩壊(very large scale landslide)と呼んだ。奥西一夫(1984)は108m3より小さいものを大規模崩壊(large-scale landslide),それより大きいものを巨大崩壊と呼んでいる。守屋以智雄(1987)は1888年の磐梯山や1980年のセントヘレンズ火山の山体崩壊のように,崩壊物質が109m3以上の巨大崩壊(gigantic scaled destruction)と,84年の御岳山崩壊のように107m3程度の大崩壊(large scaled destruction)では,生ずる地形や水系に与える影響に大きな違いがみられるとした。K.J.Hsü(1975)は通常の豪雨や地震で発生する106m3以下の崩壊は摩擦すべりで予想される移動距離を超えることはあまりないが,107m3以上の大崩壊ではより遠方まで到達する(等価摩擦係数が小さい)ことを示した。
執筆者:井上 公夫
参照項目:山体崩壊
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

