デジタル大辞泉 「差口」の意味・読み・例文・類語 さし‐ぐち【差(し)口/指(し)口】 《「さしくち」とも》1 材木の横面にほった、枘ほぞを差し込むための穴。枘穴。2 密告。告げ口。「いかが―やありけん」〈当世武野俗談〉3 入り口。出入り口。「ここは東海道の―にて」〈浮・妾気質〉4 物事のいちばん初め。冒頭。「その書物の―に、そもそもと書き出すは」〈かたこと〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「差口」の意味・読み・例文・類語 さし‐ぐち【差口】 〘 名詞 〙 ( 「さしくち」とも )① その人と名を差して申し入れることば。内通して告げること。つげ口。密告。[初出の実例]「慥成差口有レ之候得共、白状不レ仕者」(出典:御仕置書‐三)「松平帯刀殿盗賊奉行の節いかが差口や有けん」(出典:随筆・当世武野俗談(1757)冬瓜仁右衛門)② 入り口。出入り口。[初出の実例]「いはやにいりぬれば、さしくちに一すぢのたきあり」(出典:京童(1658)五)③ 物事の一番初め。出だし。冒頭。[初出の実例]「无妄さしくちにいた程に、なにもよいぞ」(出典:土井本周易抄(1477)三)「その書物のさし口に、そもそもと書出すは」(出典:かた言(1650)二)④ 木の横の面に、他の木を取りつけるため掘った穴の位置。枘穴(ほぞあな)。仕口。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例