巻繊蒸(読み)けんちんむし

精選版 日本国語大辞典 「巻繊蒸」の意味・読み・例文・類語

けんちん‐むし【巻繊蒸】

  1. 〘 名詞 〙 豆腐、ごぼう、人参、きくらげ、麻の実などをせん切りにして胡麻油でいためたものを、背開きにして中骨を取った小鯛などの魚や烏賊鶏肉に包んで蒸したもの。けんちゃんむし。
    1. [初出の実例]「あの鯛のけんちん蒸をもっと食べたい」(出典:泥人形(1911)〈正宗白鳥〉八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「巻繊蒸」の解説

けんちんむし【巻繊蒸し】

細かく切った野菜と豆腐を炒めて調味するか、しょうゆ・みりんなどで煮たあと、背開きにして中骨を除いた白身魚に詰めるなどして蒸した料理。くずあんをかけることが多い。詰め物には、つなぎに卵を用いることもある。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の巻繊蒸の言及

【巻繊】より

…現在行われているけんちん汁は,ダイコン,ニンジン,ゴボウ,シイタケ,キクラゲなどの細切りと豆腐のくずしたものを油でいため,だし汁を加えてしょうゆで調味することが多い。けんちん蒸しは,白身の魚をひらいて淡味の漬け汁にひたしておき,油でいためた豆腐や野菜を腹に詰めて蒸し,薄いクズあんをかける。【鈴木 晋一】。…

※「巻繊蒸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android