朝日日本歴史人物事典 「布勢内親王」の解説
布勢内親王
生年:生年不詳
平安前期,桓武天皇の皇女。母は中臣丸朝臣大魚の娘豊子。布施とも書く。延暦16(797)年から伊勢斎宮。斎宮寮頭中臣丸豊国は母の兄弟か。大同1(806)年桓武の死去により退下。その後は北野に住んでいたらしい。弘仁3(812)年死後四品を贈られる。同年,内親王の墾田772町が東西2寺に施入されたが,東寺分の伊勢国大国荘,摂津国垂水荘,越前国高輿荘・蒜島荘は東寺領荘園として成立した。また翌年には,遺命により内親王家の直銭1万貫が修理諸寺料に当てられている。
(児島恭子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報