デジタル大辞泉 「帆待ち」の意味・読み・例文・類語 ほ‐まち【帆待ち】 1 江戸時代、運賃積み船の船乗りが契約以外の荷物の運送で内密の収入を得ること。また、その収入。ほまちがね。2 (「外持」「私持」などとも当てて書く)臨時に入る個人的な収入。また、個人的にひそかにたくわえた金。へそくり。ほまちがね。「死んでくりゃるなと―を母は出し」〈川傍柳〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「帆待ち」の意味・読み・例文・類語 ほ‐まち【外持・帆待】 〘 名詞 〙① ( 帆待 ) 運賃積船の船乗りが、ひそかに運送契約外の私の荷物または他人依頼の荷物を運送して内密の収入を得ること。また、その収得した金銀。運賃積船では不正行為だが、北前船などの買積船では船主の了解のもとに積載量の一割余りをこれに割当て、船頭らの低い賃金を補った。〔三国湊問丸日記‐万延元年(1860)一〇月九日〕② 定収入のほかに、臨時にはいる私の収入。役得などで個人的にはいる金品。[初出の実例]「とこもらひ、ほまちのむしん、みぐるし」(出典:評判記・吉原人たばね(1680頃)吉原今小町小うたらんきょく)③ ひそかに貯めた金や物。へそくり。ほまち銭。〔書言字考節用集(1717)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例