帯ぶ(読み)オブ

デジタル大辞泉 「帯ぶ」の意味・読み・例文・類語

お・ぶ【帯ぶ】

[動バ四]
身につける。
「我が大君の―・ばせる細紋ささらの御帯の結び垂れ」〈継体紀・歌謡
細長くまわりに巻く。
三諸みもろの神の―・ばせる泊瀬川はつせがは水脈みをし絶えずはあれ忘れめや」〈・一七七〇〉
[動バ上二]お(帯)びる」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「帯ぶ」の意味・読み・例文・類語

お・ぶ【帯・佩】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 バ四段活用 〙
    1. 身につける。着用する。
      1. [初出の実例]「やすみしし 我が大君の 於魔(オバ)せる 細紋(ささら)の御帯(みおび)の 結び垂れ」(出典日本書紀(720)継体七年九月・歌謡)
    2. 任務などを身に負う。引き受ける。
      1. [初出の実例]「国造(くにのみやつこ)にして意宇(おう)の郡の大領(おほみやつこ)を帯(おび)たる外正六位上勲十二等、出雲臣広嶋」(出典:出雲風土記(733)巻末記)
    3. 細長くまわりに巻きつける。めぐらす。
      1. [初出の実例]「その立山に 常夏に 雪降りしきて 於婆(オバ)せる 片貝川の 清き瀬に 朝よひごとに 立つ霧の」(出典:万葉集(8C後)一七・四〇〇〇)
    4. ある色、味、様子などを少し含む。
      1. [初出の実例]「月の光を受けて些し蒼味を帯んだ瓜実顔に」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 バ上二段活用 〙おびる(帯)

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