帳消(読み)ちょうけし

精選版 日本国語大辞典 「帳消」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐けしチャウ‥【帳消】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 帳面に記載された事項が、その記載の意味や価値を失い、棒線で消されること。特に金銭の貸借関係が皆済やその他の事情によって消滅すること。債務がなくなること。棒引(ぼうびき)
    1. [初出の実例]「しめた帳面買がかりの借銭、〈略〉廿両で、帳けしや」(出典:浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)中)
  3. 江戸時代の戸籍、人別帳・欠落帳・勘当帳などの記載を抹消すること。〔諸例集‐二七・一二五・第二一条・文政三辰年(1820)九月一八日〕
  4. その行動、感情、状況などによって、それ以前の行動、感情、状況などの価値が消滅すること。差し引いて残りがなくなること。
    1. [初出の実例]「名哥をよんだら罪は帳消(チャウケシ)だ」(出典西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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