常足(読み)ツネアシ

デジタル大辞泉 「常足」の意味・読み・例文・類語

つね‐あし【常足】

歌舞伎大道具で、二重舞台の一。舞台面より1尺4寸(約42センチ)の高さに組む。高足たかあし中足ちゅうあしより低く、普通の民家などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「常足」の意味・読み・例文・類語

つね‐あし【常足】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎の大道具。二重舞台の一つで、舞台面より一尺四寸(約四二センチメートル)の高さに組んだもの。高足、中足より低く、世話場屋体、民家などを組むのに用いることが多い。
    1. [初出の実例]「本舞台、三間の間、常足(ツネアシ)の障子屋体」(出典:歌舞伎・時桔梗出世請状(1808)三幕)

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世界大百科事典(旧版)内の常足の言及

【大道具】より

… 歌舞伎の大道具は,基本的には〈二重(にじゆう)〉と〈張物(はりもの)〉の二つで構成される。二重とは舞台の床と平行で一段高い,家屋,土手,山などの土台を作る台のことで,高さによって常足(つねあし),中足(ちゆうあし),高足(たかあし)などの種類がある。張物とは,家屋の壁や背景などのために舞台に立てる板状のもののことで,ふつう縦2間(約3.6m)横6尺(約1.8m)の大きさで,1寸(約3cm)角の木材で枠を作り,桟をつけ紙を張って作る。…

【歌舞伎】より

…定式(じようしき)の大道具の基本は〈二重〉と〈張物〉から成り立っている。〈二重〉は高さに4段階があり,〈高足(たかあし)〉〈中足(ちゆうあし)〉〈常足(つねあし)〉〈尺高(しやくだか)〉と呼ぶ。その上に屋体(やたい)を組むほか,土手なども作る。…

※「常足」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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