幡枝古窯跡群(読み)はたえだこようせきぐん

日本歴史地名大系 「幡枝古窯跡群」の解説

幡枝古窯跡群
はたえだこようせきぐん

[現在地名]左京区岩倉幡枝町福枝

岩倉を中心とする狭い平野部西端の低丘陵東斜面にある、瓦陶兼業の飛鳥時代窯跡。併焼する瓦で、須恵器の絶対年代を知ることができる。昭和三八年(一九六三)に一基が発掘調査されたが、他の窯跡の詳細は不明。窯跡の南南西約三〇〇メートルの地に平安時代の栗栖野くるすの瓦窯跡があり、この付近が窯経営に適した場所であったことがうかがわれる。

発掘された窯は、くりぬき式あな窯で全長一二メートル、床面は瓦を積んで階段状につくるが、これは築成当初は地山を削り出した階段であったのを、後に補修したものである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android