干珠島・満珠島(読み)かんじゆしま・まんじゆしま

日本歴史地名大系 「干珠島・満珠島」の解説

干珠島・満珠島
かんじゆしま・まんじゆしま

長府地域の南東海上に浮ぶ二つの島で、忌宮いみのみや神社の飛地境内である。

土地台帳と大正一五年(一九二六)の国の天然記念物指定に際しては沖の方が干珠島で、国土地理院の地図と昭和三一年(一九五六)に瀬戸内海国立公園に編入指定された時は陸地に近い方が干珠島となっている。現在も両説のままである。

「日本書紀」仲哀天皇二年七月五日条に「皇后豊浦津に泊りたまふ。是の日に、皇后、如意珠海中に得たまふ」とあるが、当地の伝承に、神功皇后が新羅出兵の際、竜神から潮の満干を自在にできる二つの珠を借りてゆき、凱旋ののち海中に返したところ、干珠・満珠の二つの島になったという話がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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