平型関(読み)へいけいかん(その他表記)Píng xíng guān

改訂新版 世界大百科事典 「平型関」の意味・わかりやすい解説

平型関 (へいけいかん)
Píng xíng guān

中国山西省北部繁峙県の北東端,霊丘県境にある,万里長城(内長城線)の要衝古称瓶形寨。金代には瓶鎮,清代には平刑嶺関と呼ばれ,のち平型関と改称された。五台山恒山の両山塊にはさまれた,せまい谷底を制する交通上,軍事上の要衝で,現在京原鉄道(北京~原平)が通る。1937年9月24日太原攻略を目ざして前進中の日本の華北方面軍第5師団第21旅団はここで林彪の指揮する中国共産軍(第八路軍)115師団の待伏攻撃にあい潰滅した。国民政府軍が日本軍に連戦連敗している中での,この戦勝は中国の抗日の士気を大いに高めた。
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百科事典マイペディア 「平型関」の意味・わかりやすい解説

平型関【へいけいかん】

中国,山西省の北東部,五台山の北東にある峠。中原をおさえる要害の地として有名。1937年日中戦争初期に林彪(りんぴょう)の率いる八路軍が日本軍を迎撃し,初勝利を得た。

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