中国、山西(さんせい/シャンシー)省北部、太行(たいこう/タイハン)山脈から南西に延びる支脈の一つ。元(げん)岳、常(じょう)山、太恒(たいこう)山などともいう。東は河北(かほく/ホーペイ)・山西省界から、西は山西省中部へ続く。滹沱河(こだが/フートゥオホー)の谷を隔てて南には五台山(ごだいさん/ウータイシャン)がそびえる。主峰(玄武峰)は標高2017メートル。その南に続く尾根には万里の長城が走り、その間にある雁門関(がんもんかん)は古くから交通の要衝である。古代の伝説によると、舜(しゅん)帝が全国を巡回したとき、この山の雄大さに打たれたという。15世紀末から河北省曲陽県の恒山にかわって、五岳(ごがく)の一つ北岳(ほくがく)とされるようになった。山上には多くの名勝があり、山下の断崖(だんがい)には北魏(ほくぎ)時代に起源をもつ懸空(けんくう)寺がある。
[秋山元秀]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
「ホン(恒)山」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報