平家蟹(読み)ヘイケガニ

デジタル大辞泉 「平家蟹」の意味・読み・例文・類語

へいけ‐がに【平家×蟹】

ヘイケガニ科の甲殻類。甲幅2センチくらい。甲は丸みを帯びた方形で、人面状の隆起がある。歩脚の後ろ二対は短くて背面にあり、これで貝殻を背負う。日本近海、特に瀬戸内海に多く、平家亡霊が化したという伝説がある。たけぶんがに。

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精選版 日本国語大辞典 「平家蟹」の意味・読み・例文・類語

へいけ‐がに【平家蟹】

  1. 〘 名詞 〙 ヘイケガニ科の中形のカニ。甲長約二センチメートル。あしを伸ばすと一〇センチメートルぐらいになり、泥色のものが多い。甲の人面模様の隆起が平家の亡霊によるという伝説からの名。歩脚は前の二対が長く、後の二対は小さい。背面に貝殻や板切を背おって体を隠す習性がある。瀬戸内海各地から東シナ海にかけて分布し、浅海の砂泥底に多い。食用とはしない。たけぶんがに。おにがに。〔俳諧・毛吹草(1638)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「平家蟹」の解説

平家蟹 (ヘイケガニ)

学名Neodorippe japonica
動物。ヘイケガニ科のカニ

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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