平時実(読み)たいらのときざね

朝日日本歴史人物事典 「平時実」の解説

平時実

没年:建保1.1.28(1213.2.20)
生年仁平1(1151)
鎌倉初期の公卿平時忠長男。仁安1(1166)年,叙爵と同日に越後守に就任。嘉応1(1169)年,父に連座して解官されるが,翌年讃岐守に復帰。正四位下左中将に至るが,寿永2(1183)年平氏都落ちに同行して再度解官。文治1(1185)年,壇の浦の戦後に父と共に捕らえられて,周防に配流と決定したが,京に留まる。源義経の挙兵に同行したが,捕らえられて鎌倉に連行されたうえ,上総に配流された。文治5年に許され,建暦1(1211)年従三位に叙し公卿に列したが,2年後に頓死動乱のなかで翻弄された生涯であったが,時実自身も「心猛キ人」であったという。

(元木泰雄)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「平時実」の解説

平時実 たいらの-ときざね

1151-1213 鎌倉時代の公卿(くぎょう)。
仁平(にんぴょう)元年生まれ。平時忠の長男。讃岐守(さぬきのかみ)などをへて左近衛(さこんえの)中将にすすむが,平家の都落ちにしたがい官を解かれる。元暦(げんりゃく)2年壇ノ浦の戦いで捕らえられる。のち源義経にしたがうが,ふたたび捕らえられ,上総(かずさ)(千葉県)に流された。文治5年ゆるされ,建暦(けんりゃく)元年従三位。建暦3年1月28日死去。63歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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