平行感応(読み)へいこうかんのう(その他表記)parallel induction

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平行感応」の意味・わかりやすい解説

平行感応
へいこうかんのう
parallel induction

ある外界要因からくる影響が,ある世代とともにその子孫世代にも同様に現れること。体細胞生殖細胞が平行してその影響を受けたとしてこの言葉が使われるようになった。たとえば,チョウやガ (鱗翅類) の翅色が低温で黒化する現象などについて例がある。けれども本質的な機構解明にそれほど有用でもなく,獲得形質遺伝を認めているような印象を与えかねない点もあり,今日の生物学ではあまり用いられていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android