年分(読み)ネンブン

デジタル大辞泉 「年分」の意味・読み・例文・類語

ねん‐ぶん【年分】

天皇に奏上して年分度者を許されること。
年賦ねんぷ」に同じ。
「―に其家を立てんといへば」〈浮・永代蔵・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「年分」の意味・読み・例文・類語

ねん‐ぶん【年分】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 天皇に奏上してその年度における一定数の得度者(年分度者)を許されること。また、その年分度者。
    1. [初出の実例]「延暦のすゑの年に年分を申置き弘仁の末の比ひに大師はじめて云く」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
  3. ねんぷ(年賦)
    1. [初出の実例]「町衆扱ひにかかり年分(ネンぶん)に其家を立んといへば」(出典浮世草子日本永代蔵(1688)三)
  4. 一か年に相当する分。一年分。
    1. [初出の実例]「降ても照ても、年分(フン)に千両づつは、延てゆく鼻毛のあまり」(出典:浮世草子・諸道聴耳世間猿(1766)一)

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