広渡村（読み）ひろわたりむら

日本歴史地名大系

広渡村
ひろわたりむら

• 福岡県：遠賀郡
• 遠賀町
• 広渡村

[現在地名]遠賀町広渡・広渡一丁目・遠賀川（おんががわ）一―三丁目・旧停（きゆうてい）一―二丁目・老良（おいら）・松（まつ）の本（もと）三―七丁目

島津（しまづ）村・若松（わかまつ）村の南に位置し、南は木守（きもり）村。村域は東を遠賀川、西を千間（せんげん）川（現西川）に画され、遠賀川を隔てた東は（えぶり）村・立屋敷（たてやしき）村（現水巻町）、千間川を隔てた西は松本（まつもと）村・今古賀（いまこが）村。遠賀川と千間川の間を井地（いじ）川・観音免（かんのめ）川・木唐戸川が流れ、井地川以下の三河川は合流して芳原（よしわら）川（吉原川。山田川とも）となり、若松村付近で千間川に入った。集落は本村のほか老良・新屋敷・長江（ながえ）・島田（しまだ）など（「続風土記拾遺」など）。なお立屋敷村・今古賀村および松本村は古くは当村のうちで、別村となった後も当村の枝郷として扱われた（続風土記・続風土記拾遺）。応永三二年（一四二五）七月一〇日、将軍足利義持は前九州探題の渋川道鎮（満頼）に御判御教書（蜷川家文書／大日本古文書二一―一）を下し、「筑前国御牧郡内頓野・広渡・底□□（井野）・香月・上津役等跡」を宛行っている。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」