床固め(読み)トコガタメ(その他表記)groundsel

翻訳|groundsel

デジタル大辞泉 「床固め」の意味・読み・例文・類語

とこ‐がため【床固め】

河床が洗い流されるのを防ぐために、河川を横断して水底に設ける低いダム。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「床固め」の意味・わかりやすい解説

床固め
とこがため
groundsel

河道勾配を安定させるために,河川を横断して設ける低いダム状の工作物。川の流れは,ある場所では川岸川底削り,ある場所では流された土砂を堆積する。このため川筋が移動したり,部分的に勾配の急なところが生じて流速が速くなり,堤防その他の河川構造物の基礎が危くなる。これを防ぐために高さ 2m以下の低いダムを造り,その上流側に砂礫を堆積させて川底をその高さに固定させる。床固めは自然の力で下がろうとする河床を,人工的に下げまいとする役目を果すものであるから,不都合なことも多く,落差の小さな床固めを数多く設けるよりも,落差の大きなものを数少く設けるほうが有利なこともある。

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世界大百科事典(旧版)内の床固めの言及

【砂防】より

…なお,砂防ダムから落下する水がダム下流を浸食したり,山脚の浸食をかえって助長させることがあるので,その設置には十分注意が必要である。流路工は,扇状地河川を含め,土砂の堆積地帯で流路の縦・横浸食が盛んであり,流路の乱流が激しい場合に,床固め工と護岸工によって,流路の固定,土砂の再生産防止を図る工法である。床固めは河川を横断する高さ5m程度以下の低いダムであり,それ以上高くなる場合および長区間に及ぶ場合は階段状に設けられる。…

※「床固め」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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